2012年10月

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創刊の発表からおよそ15ヶ月、大きな注目を集めていた新ジャーナル、eLIFEが遂に論文の公開を始めました。
正式な創刊は今年の12月になる模様ですが、既にアクセプトされた4本の論文とその解説記事がアップされています。

ハワード・ヒューズ医学研究所とウェルカム・トラスト財団、マックスプランク協会の支援によって創刊されたこのジャーナルは、既存の学術誌の出版プロセスを大幅に見直し、プロセスの透明化とスピード化に取組んでいます。著者にも読者にもフレンドリーで、なおかつNatureやScienceクラスのインパクトがある論文の発表することを目指しているこのeLifeについては、当ブログでも昨年からフォローしてきましたので、過去のエントリーもご覧頂けると幸いです。

今回の論文をざっと見た限り、論文のクオリティーはPNAS〜姉妹誌くらいかなぁという感じです(管理人の専門外の論文もありますので、あくまでも印象です)。今後、どこまでインパクトのある論文が出てくるのか楽しみにしたいと思います。
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以前に4回に分けて細胞の免疫蛍光染色プロトコールを紹介しましたが、今回は微小管に適した免染プロトコールについて説明したいと思います。というのも、微小管の染色は以前に紹介したプロトコールよりも、今回紹介するプロトコールの方が上手くいくことが多いためです。なお、基本的な操作については以前のエントリーを参考にしてください。

用意するもの
MeOH with 1mM EGTA (-20℃)
→微小管はカルシウムイオンにより不安定になるので、キレート剤であるEGTAを加える。
PBS (-) (4℃, 室温、37℃の3種類)
0.1 % Triton X-100 in PBS (-) (4℃)
0.1 % Triton X-100 in TBS (4℃)
TBS (室温)
1.5 % BSA in PBS (-) (PBSの代わりにTBSでも可)
0.1 mg/mL DAPI in TBS

<MeOH with 1mM EGTAの調整法>
100 % MeOH : 0.2 M EGTA(pH 6.9) = 200 : 1で混合 (厳密に1 mMである必要は無い)
なお、0.2M EGTAのpH調整は1M KOHで行う。KOHを加えながらEGTAを溶かさないと溶け残るので注意。

微小管の免疫蛍光染色プロトコール

0. PBS(-)をウォーターバスなどで37 ℃に温めておく。

1. CO2インキュベーターから、細胞を培養しているディッシュを取り出し、検鏡する(コンタミや細胞の増殖状態などをチェックする)。その後、直ちにディッシュを実験台まで持ってくる(培地の温度変化を小さくするために培養室と実験台が離れている場合は発泡スチロールの箱に入れて保温しながら運ぶ。微小管は温度の変化に敏感なため)。

2. 培地を取り除き、1 mLのPBS(-)(37 ℃)を加える。15秒ほど静置したら、PBS(-)を交換する。

3. PBS(-)を取り除いたら、1 mLのMeOH with 1mM EGTA(-20 ℃)を加え、ディッシュを冷凍庫(-25〜-20 ℃)に素早く移し、3分間静置(場合によっては1.5~10分間で最適化)。

4. MeOH with 1mM EGTAを取除いたら、素早く0.1 % Triton X-100 in PBS(-) (4 ℃)を1 mL加え、5分間置く(室温下でよい)。この時、細胞が乾かないように注意する。
その後、0.1 % Triton X-100 in PBS(-) (4 ℃)を交換し、再び5分間静置。


5. PBS(-) (4 ℃) に交換して5分静置。

6. 70~100 uLの1.5 % BSA in PBS(-)を細胞が乗っているカバーグラスにアプライし、室温で30分間静置(ブロッキング)。ブロッキングが終了する数分前になったら、一次抗体を1.5 % BSA in PBS(-)で希釈する。(希釈した一次抗体溶液の量は70~100 uL)

7. 1.5 % BSA in PBS(-)を取り除いたら、希釈した一次抗体溶液をカバーグラスにアプライし、室温で1 時間置く。

8. 一次抗体の溶液を取り除いたら、室温のPBS (-)を1 mL加え、5分間静置。その後、さらにPBS(-)を10分×3回交換。3回目の交換をしたら、10分の間に二次抗体を1.5 % BSA in PBS (-)で希釈しておく。

9. 希釈した二次抗体をカバーグラスにアプライして30分間置く(室温下)。このとき蛍光色素の退色を防ぐためにアルミホイルをディッシュにかぶせておく。

10. 二次抗体溶液を取り除いたら、室温のPBS(-)を1 mL加え、5分間静置。その後、さらにPBS (-)で10分×2回静置。最後にTBS(R.T.)に交換し10分静置(静置中もアルミホイルをかけておくこと)。
また、封入剤(Slow Fade等)を-20 ℃の冷凍庫から取り出し、室温に戻しておく。


11. 0.1 mg/mL DAPIをTBSで500倍希釈したものを100 uL用意し(用事調整)、カバーグラスにアプライし3 分静置。

12. DAPI溶液を取り除いたら、1mLの0.1 % Triton X-100 in TBSを加え、5分間静置。
(この間にスライドグラスとピンセットを70 % EtOHで拭いておく)

13. TBSで1回リンスする(11-13までは、PBSではなくTBSを使うこと)。

14. 封入剤をスライドグラスに一滴たらしたら、13のTBSを取り除き、ピンセットを使ってカバーグラスを取り出し、細胞の付着した面が封入剤に接するようにしてカバーグラスをのせる。このとき、できるだけ気泡が入らないようにする。

15. キムワイプでカバーグラスからはみ出した液体を取り除き、マニキュアでカバーグラスの四辺をシールドする。

16. カバーグラス表面に付着した塩を取り除くために蒸留水をカバーグラスに1滴たらし、キムワイプで吸い取る。

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このプロトコールによる微小管の染色例(細胞は3Y1)
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