2011年12月


Du Weldenvarden / gibffe


今年も残すところあと僅かとなりました。
今年は3月の震災に始まり、原発事故や電力供給不安、長引く不況といった困難がいくつも重なり、まるで我々の忍耐力を試すかのような一年でした。
研究者を取り巻く環境は、引き続き厳しいものがありますが、
そのような中でも、来年は皆様にとって希望の光が少しでも差し込むような一年になることを祈っております。

当ブログに関しては、この一年、十分な更新ができたとは言い難い状況ですが、昨年以上に多くの方々からアクセスして頂きました。
来年も引き続き、マイペースではありますが、ライフサイエンスに関わる皆様のお役に少しでも立てるような情報を発信していきたいと思います。

今年一年、ありがとうございました。
来年も宜しくお願い致します。
それでは、良いお年を。

2011年12月28日 Lablogue管理人 Okabe
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いよいよ年末ですね。12月は研究だけでなく学会や忘年会などのイベントで、何かと忙し日々を送られているのではないかと思います。
もう少しで年末年始のお休みとなりますが(休みなんて無いよという方もいらっしゃるとは思いますが)、普段よりも少しだけ時間に余裕がある中で、DVDを借りてきて映画を楽しむ人も少なくないと思います。
そこで、今回のエントリーでは、Lablogue管理人がお薦めする映画を紹介したいと思います。

「ロレンツォのオイル」(1992)



この映画は副腎白質ジストロフィーという先天的な代謝異常の難病を患った息子(ロレンツォ)をもつ夫婦が、わが子を救うために、全くの素人ながら生化学を学び、遂に治療法を見つけ出すという実話を基にした映画です。
詳しい内容については、ネタバレになりますので書きませんが、葛藤や衝突、さまざまな障害にぶつかりながらも、決して諦めずに治療法を探求する夫妻の情熱や、夫妻に協力した人々の献身に思わず胸が熱くなる映画です。

この映画が素晴らしいのは、主人公のオドーネ夫妻の奮闘をリアルに映像化しているだけでなく、科学的な描写がかなり正確になされていることです(字幕は訳し間違えている部分がいくつかあるのですが)。科学を扱った日本のドラマや映画でありがちな、「そんなのありえない!」と思わず突っ込みたくなるような場面がほとんどありません。
さらに、管理人が気に入っているのは、オドーネ夫妻が生化学を学ぶ過程を通じて、生化学を研究することの面白さを、映画を見ている人にもわかる形で描いている点です。

また、この映画は、難病患者の家族が直面する普遍的な問題、例えば看病の苦労や精神的疲弊、患者団体との衝突、新薬開発にかかる手間と時間への苛立ちなどをきっちりと描き出しており、我々に多くの問題を投げかけてきます。医学系の研究をされている方にはぜひ見て頂ければと思います。

この映画を見ると、科学の素養が無い素人でも、やればここまできるということに強い感銘を受けるのではないでしょうか。そして同時に、研究に対するモチベーションをかき立てられるはずです。なんだか最近、研究に対する情熱を感じられない、そんな方にもぜひ見て欲しい映画です。きっと、新たな一年に向けて、研究へのモチベーションを高めてくれるでしょう。
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以前のエントリーでは「細胞の凍結保存 その1」として、セルバンカーを用いた培養細胞の凍結法について説明しました。この方法は、簡単で効果的ですが、特に大量の細胞を保存する場合はコストが高くついてしまいます。
そこで今回のエントリーでは、血清とDMSOを用いたより安価な(場合が多い)方法についてご紹介します。

10%DMSO-FBSを使った細胞の凍結保存

10%DMSO-FBSの調整

① DMSOは分析用または分子生物学グレードのものを使用。使用する前にメディウムビンなどに移して、オートクレーブ滅菌しておく。放冷後、4℃の冷蔵庫に移しておく(オーバーナイト以上放置)。

②ウシ胎児血清(Fetal Bovine Serum, FBS)とDMSOを9:1(体積比)で混合する。
(当然ながらFBSは非働化したものを使用します)

さらなるコストダウンのために、FBSの代わりにFBS:培地=1:1を使用し、これにDMSOを上記と同様に加える方法もありますが、管理人は10%DMSO-FBSの場合と比較したことがないため、生存率が同じかは不明です。

10%DMSO-FBSを使った細胞の凍結保存プロトコール

*基本操作については一部、記述を省略しましたので、もしわかりにくい箇所があれば、以前のエントリーを参照してください。

1. 培地を取り除き、37℃に温めたPBS(-)で細胞を2,3回洗浄する。
基本的には、コンフルエントに近い状態(サブコンフルエント)の細胞を使用する。

2. トリプシン-EDTA溶液で細胞を剥離させる。
トリプシン-EDTA溶液で細胞を処理している間に、クライオチューブを用意し必要な情報を書き込んでおく。

3. 細胞の形状が丸くなり、ディッシュの底から大半の細胞が剥がれてきたら、血清入り培地を加えてトリプシンの反応を止め、ピペッティングにより細胞を懸濁する。

4. 15 mLチューブに細胞を移し、室温、1,000 rpmで5分間遠心する。

5. 上清を取り除いたら、細胞密度が1x10^6個/mL以上になるように、10%DMSO-FBSを細胞のペレットに加えて、ゆっくりとピペッティングで懸濁する。

6. 細胞の懸濁液をクライオチューブに0.5mLずつ分注する。

7. クライオチューブをペーパータオルで包み、-80℃のディープフリーザーへ移してオーバーナイト。(クライオチューブを普通のチューブラックに立てて、そのチューブラックをペーパータオルでくるみ、ゴムで留めるかビニール袋に入れて、フリーザーへ入れる)
→ゆっくりと冷やした方が細胞にダメージが少ないため。

8. 翌朝、ディープフリーザーから細胞を回収し、液体窒素へ移す。
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