2012年03月

タイマーは非実験器具でありながら、実験の必需品です。皆さんもラボから支給されたり個人で購入したりして、最低1個はお持ちでしょう。
現在、多種多様なタイマーが市販されていますが、タイマー選びの参考になればということで、管理人おすすめのタイマーを紹介したいと思います。


Lablogue管理人が考える実験用タイマーに必要な性能

1. カウントアップができる
実験で使うタイマーの場合、この機能は必須ですよね。

2. 携帯性に優れる(比較的小型でポケットに入れやすい)
実験中に移動することも少なくないので、携帯性は重要です。

3. 音量が大きめで、なおかつ音量調整ができる
実験機器の稼動音にかき消されないだけの音量が必要です。また、比較的静かな音で鳴って欲しい状況でも使えるように、音量を調節できるとさらにGoodです。

4. マグネットが付いている

5. ストラップが付けられる。

6. テンキー付き

minとsecのボタンしかないものよりも、テンキーが付いている方が素早くタイマーをセットできることが多いためです。

7.水に強い
濡れた手でも気にせず操作したり、水が撥ねやすい場所で使うためには、防滴仕様が望ましいと言えます。

こうした条件を概ねクリアし、管理人が愛用しているのが、このタイマーです。
DRETEC 防滴大音量タイマー
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筐体がやや大きい(100×64×16mm)点を除けば、実に機能的で使いやすいタイマーです。
また、ボタン電池ではなく単四電池1本で動くので、電池が切れても交換に困りません。

もうひとつの管理人お勧めタイマー
キャノンCT-20
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防滴仕様ではありませんが、コンパクトで携帯性の高いタイマーです。また、カウントアップが最長9時間59分59秒まで可能なため、長時間の実験にも対応できるのが特徴です。
カウントダウン終了後には、自動的にカウントアップに切り替わるため、もし持ち場所を離れている時にカウントダウンが終了しても、それからどれくらいの時間が経ったのかわかるのもこのタイマーの利点です。


タイマーに関しては、最低限の基本性能さえあれば、あとは個人の好みで選んでもなんとか使えるのですが、今回のエントリーがタイマー選びの参考になれば幸いです。
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培養細胞へのトランスフェクション・プロトコールとして、FuGENE6を用いたプロトコールを以前に紹介しましたが、今回のエントリーでは、もうひとつの代表的なトランスフェクション試薬であるLipofectamine 2000を用いたプロトコールを紹介します。
なお、基本的な操作については説明を簡略化していますので、わかりにくい部分がありましたら、以前のエントリーを参考にしてください。

Lipofectamine 2000によるトランスフェクションのプロトコール(接着細胞用)

用意するもの

Opti-MEM I 培地(血清や抗生物質を入れていないもの)
Lipofectamine 2000
プラスミドベクター

トランスフェクションの手順

1. Opti-MEM Iを2本のマイクロチューブに使用する量だけ入れる。
プラスミドベクター 1ugに対して、62.5 uLのOpti-MEM Iを使用

プラスミドベクターとOpti-MEM Iの使用量目安
・6ウェル・プレート(1ウェルあたり)
プラスミドベクター 4 ug : Opti-MEM I 250 uL
・60 mm ディッシュ
プラスミドベクター 8 ug :Opti-MEM I 500 uL

*その他サイズのディッシュについては、製品マニュアルの4ページを参照してください。

2. Opti-MEM Iを入れた2本のマイクロチューブのうち、片方にプラスミドベクターを加え、タッピングで軽く混ぜる。

(もう一本のOpti-MEM Iの入っているチューブは、後でLipofectamine 2000を希釈するために使う)

3. Lipofectamine 2000をタッピングにより混ぜる。
その後、Lipofectamine 2000をOpti-MEMIの入っているマイクロチューブ(プラスミドを加えていない方のチューブ)に必要量*を加えてから軽くVortex→スピンダウンする。

*基本的には、プラスミドベクター(ug) : Lipofectamine 2000(uL) = 1 : 2~3の比率で使用。
例:60 mm ディッシュで、ベクターDNAを8ug使用するときは、16~24uLのLipofectamine 2000が必要。


4. 室温で5分静置。(25分以上置かないこと)

5. プラスミドベクターを加えたOpti-MEM IをLipofectamine 2000の入ったOpti-MEM Iに加え、ゆっくりピペッティングして混ぜる。

6. 室温で20分静置。(このLipofectoamine 2000とベクターDNAの混合物は室温で6 時間まで安定とされている)


7. 細胞にLipofectamine 2000とプラスミドベクターの混合物を加え、ディッシュをゆすって拡散させる。

8. 4~6 時間後に培地を交換する(これはオプションとされているが、Lipofectamine 2000は細胞毒性が強めなので、基本的には培地交換したほうが良い)。
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